【完】俺様教師に愛されて。
「まあとにかく、俺は美加が心配で仕方ないってこと」
ふにっと、恭ちゃんは私の頬をつつく。
「じゃあ、俺もう行かなきゃいけないから。また明日ね、美加」
「気をつけて帰るんだよー!」と、ヒラヒラと片手を振りながら恭ちゃんは私に背を向けた。
そんな恭ちゃんに手を振りながら、ふと、私はあることに気づく。
窓の外が、もう薄暗くなってきていることに……。
「恭ちゃんの言うとおり、早く帰らなきゃ」
そう一人呟いて、あんまり恭ちゃんに心配かけちゃダメだなーと思いながら、
だけど私はど天然でもドジっ子属性でも破壊的に鈍感でもないなーと思いながら、
早く帰ろうと、片足を一歩、前に動かした。