【完】俺様教師に愛されて。
スッと、恭ちゃんの笑顔が別の物に変わる。
恭ちゃん……?
「ねぇ、倉本先生。質問に答えて下さい」
「そんなの、美加って呼びたいから美加って呼んでるに決まってんだろ」
「ふ〜ん、ほ〜、そ〜なんですかぁ〜」
シャーペンでカツカツとノートをつつきながら、恭ちゃんはニコニコとした笑顔を浮かべる。
「って言うか、いつの間に美加と倉本先生ってテスト勉強する仲になったんですか?」
「いつの間にって……。俺と美加は放課後は毎日二人っきりで会ってる仲だけど?」
「変な言い方しないで下さい倉本先生!それは補講で……」
「でも事実だろ?」
「そう……です、けど」
私がそう言った瞬間、パキンと、恭ちゃんが持っていたシャーペンの芯が折れた。