【完】俺様教師に愛されて。
「………あ」
どこか遠くで、部活をやっていると思われる生徒たちの声が聞こえてくる。
窓からは綺麗な夕日の光がさしていて、放課後のその静かな廊下を淡く照らす。
そしてそんな廊下を歩いている途中、鞄のチャックの隙間から、中に見覚えのないノートが入っていることに気がついた。
「……これ」
ふと、思い出す。
これは、恭ちゃんのノートだと言うことに。
「どうしよ、これ、借りっぱなしだった……っ」
そうだそう言えばと、昨日恭ちゃんにノートを借りて、返そうと思ってそのまんまだったことを思い出す。
このノート、確か今日使うって言ってたような……。