【完】俺様教師に愛されて。



「え?ええ!?」


ふと後ろを見ると、もう花恋ちゃんと、花恋ちゃんに手を握られている恭ちゃんと緒方先生の姿はなく……。

一時走って人気のない廊下にくると、倉本先生は「ここまでくれば凪原や義実には邪魔されないな」と呟いた。


「今回は本当に森沢に感謝かも。あいつ、ワザと俺と美加を二人きりにしてくれたみたいだし」

「え?」

「森沢と俺、恋愛協力条約っての交わしてるから」


れ、恋愛協力条約……?


「あーでも、これでやっと、美加にギュッてできる」


その言葉通り、倉本先生は私の体をギュッと抱きすくめる。


「っ」


ドクンと、心臓が跳ねた。



< 147 / 343 >

この作品をシェア

pagetop