【完】俺様教師に愛されて。
「え?ええ!?」
ふと後ろを見ると、もう花恋ちゃんと、花恋ちゃんに手を握られている恭ちゃんと緒方先生の姿はなく……。
一時走って人気のない廊下にくると、倉本先生は「ここまでくれば凪原や義実には邪魔されないな」と呟いた。
「今回は本当に森沢に感謝かも。あいつ、ワザと俺と美加を二人きりにしてくれたみたいだし」
「え?」
「森沢と俺、恋愛協力条約っての交わしてるから」
れ、恋愛協力条約……?
「あーでも、これでやっと、美加にギュッてできる」
その言葉通り、倉本先生は私の体をギュッと抱きすくめる。
「っ」
ドクンと、心臓が跳ねた。