【完】俺様教師に愛されて。
≪第五章≫
■すれ違い。
「美加ちゃん、凪原くーん!」
朝、恭ちゃんと一緒に学校の廊下を歩いていたら、突然背後からそんな声が聞こえてきた。
「花恋ちゃん、おはよ」
「おはよ、森沢」
「おはよー!あ、そうだ美加ちゃん!私、またお菓子作って来たんだー」
そう言いながら鞄から取り出したのは、可愛らしい袋に包まれたドーナツ。
甘い甘い香りが、辺りに漂う。