【完】俺様教師に愛されて。
「美加が卒業するまで、だろ」
机に背を預け腕を組んでいる恭ちゃんが、突然声をあげた。
「卒業したら美加と倉本先生は生徒と教師じゃなくなる。まあ、それまでは秘密の恋人ってコトじゃない?」
そう恭ちゃんが言ったと同時に、「秘密の恋人ってロマンチックだね〜!ですよね緒方先生!!」という花恋ちゃんの声が第一自習室いっぱいに響き渡った。
「何がロマンチックだ!離れろ森沢!!」
言いながら、緒方先生が教卓の下から出てきた。
そんな緒方先生に抱きついたまま、花恋ちゃんも教卓の下から出てくる。
だけどすぐに、花恋ちゃんは緒方先生から引きはがされた。
「え……義実に、森沢?」
倉本先生は不思議そうな顔で、花恋ちゃんと緒方先生を見つめる。