【完】俺様教師に愛されて。
「いやさ、ほら、廊下で押し倒すわけにはいかねえだろ?」
「押し……倒す?」
言葉通り、私は先生から近くにあった机に押し倒されていた。
先ほどまで手に持っていた鞄が、床に落ちている。
「なに、するんですか?」
「こうしないと、塩川さ、俺とちゃんと話ししねえだろ?」
「先生と話さなきゃいけない理由がないですから」
「俺にはあるんだよな、その理由ってやつがさ」
ニコリ、と爽やかな笑顔を見せるけど、今この状況はどう見ても爽やかなモノではない。
優しく、優しく、先生の人差し指が私の首筋をなでる。