【完】俺様教師に愛されて。



「……あのさー、何で美加はそんなに俺のこと嫌いなワケ?」

「そんなことを言ってどうなるんですか?まあ、言ってもいいと先生が言うなら」


「思う存分言わさせてもらいます」と言って、スーと酸素を肺にためる。

そして……


「まあ先生の全部が嫌いだと言った方が早いんでしょうけど、ひとまずはその不真面目さです。授業だってちゃんとやってくれないし教科書だって使わない。あれを授業と言うのかすら定かじゃない。あとはその服装、どうにかなりませんか?ネクタイはしてないしスーツは着崩れてるしでもう……」

「よし分かった美加、ストップ!ストップ!」

「と言うか、勝手に美加だなんて呼ばないで下さ……」

「そんな細かいことは気にするな!取りあえずストップ!!」


バッと、私の目の前に手のひらを出す。

ストップという意味なのだろう。



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