【完】俺様教師に愛されて。



……頭が、珍しく真っ白になる。


だけど、どこか冷静な自分がいるのも確かで。


「そっか……凪原の」

「仕事に生きると、結婚もせず彼氏も作らず毎日頑張ってますよ」

「まだ教師を続けているのか?」

「ええ。でも俺が緒方先生と森沢のことを話したら、“若いっていいわねぇ”と笑ってました」


そう言った凪原は、表情を一つも変えずに……


「……緒方先生、もう、いいじゃないですか」


やわらかく、優しい声だった。



< 335 / 343 >

この作品をシェア

pagetop