【完】俺様教師に愛されて。



「凪原にはあげて、俺にはくれないんだ」

「ちょ、せんせ……っ」

「美加のマドレーヌ、食べたい」


キュッと私の制服の袖口をつかみ、少し潤んだ瞳で私を見る。

そしてどんどん、私に顔を近づけてく……


「な、なな……!?」

「美加、ねえダメ?」


甘ったるい声で、先生は私の首筋に頬をスリ寄せる。

唇が、軽く肌にあたる。


「先生、やめっ」

「マドレーヌちょうだい?」

「〜〜〜っ、あ、あーもう分かりました!分かりましたから!!」


先生から体を離すように、椅子から立ち上がり私は後ずさり。

そして鞄の中からマドレーヌを一つ取り出し、先生に突き出した。



< 63 / 343 >

この作品をシェア

pagetop