【完】俺様教師に愛されて。
見ると、私は自分の教室の前にまで来ていた。
中から、男の子たちの声が聞こえてくる。
どうやら、私の存在には気づいてない様子。
「あれ、凪原まだ帰ってなかったんだ?」
「うん。ちょっと忘れ物しちゃってね」
そんな、恭ちゃんの声が聞こえてくる。
「……ん?凪原、これ何??」
「マドレーヌだよな?今日、調理実習で作った」
「あ、お前らちょ、返せよ!」
恭ちゃんの焦った声が、教室内に響いている。
「なーに焦ってんだよ凪原ぁ。なに、好きな子からでももらった??」
「お前らに関係ねえだろ!それ美加からもらったヤツだから、さっさと返せ」