【完】俺様教師に愛されて。
■俺様教師が嫌いな理由。
―――ガラリッ
第一自習室の扉を、これでもかと勢いよく開ける。
そして目に飛び込んできたのは、苦しそうにその場にしゃがみ込んでいる倉本先生だった。
「先生……っ」
「え……美、加?」
私の姿に気づき、先生は俯かせていた顔をあげる。
その表情は、やっぱり辛そうで見ていられない。
呼吸も荒く、ヒューヒューと音が聞こえてくる。
「何で美加が……」
「そんなことより、大丈夫ですか先生?」
先生の顔を覗くと、もう真っ青で冷や汗が大量にでている。
先生をここまでさせる、私のマドレーヌっていったい……。