【完】俺様教師に愛されて。



その瞬間、キーンコーンという授業の終わりを知らせるチャイムが、学校中に鳴り響いた。

ワイワイと、教室内が一気に騒がしくなる。


「俺、時間ならあるから」


騒がしい教室で、先生は私を見つめながら言う。


「いつでも教えてやるからさ、聞きにこいよ?」


そう言い残し、先生は教卓に置いてある自分の教科書を持って教室を出て行った。


いつでも教えてやるから、聞きにこいよ……?


だいたい、真面目に授業してくれないのは先生の方でしょっ!!

ああ、やっぱり……


「先生なんて、大嫌い」


ポツリと、そう呟く。

そしたら、


「美加、また倉本先生のこと言ってんの?」



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