ヤンキー彼氏×ヤンキー彼女
美龍side
下校中、後ろから誰かに殴られた。
―‥目を開けると、そこはほこりっぽい倉庫。
横を見ると、‥西内‥?だっけ?そいつがいた。
そして、
「やっとお目覚めか?黒崎美龍。」
知らない男がいた‥。
「あんた誰?てか、何であたしがここにいるわけ?」
「何でかって?
‥赤沢に復讐するためだよ。」
「‥は?」
赤沢?なんで赤沢にあたしが関係するわけ?
「お前らは人質。赤沢はお前ら友達を助けに来てくれるかな?」
男はニヤっと笑いながらそう言った。
赤沢が助けに来るわけがない。
友達じゃないし。
第一、あたしに友達なんて存在しない。
どうせ上辺だけの付き合いでしょ。
利用するときは散々利用して、
最終的には、裏切られて終わるだけ。
そんなことで、傷つくのはもうたくさん。
そんなことになるんなら、一生友達なんていらない。
もう誰も失いたくないの‥。
―‥あの時のように‥。