黒猫は野良猫★



「大丈夫かぁ?」

「あ、はい。すみません、今日は帰ります」

「そぅかー、気をつけてなぁ」



ニッと笑う柏さんに頭を下げ、僕は目的の場所に向かった。


誰にも言っていない場所。



僕の最後の場所…



もうこんなに‥

時間がないなんて……



「…悲しいなぁ‥」



僕の小さな呟きは……風の音に、かき消されていった。
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