黒猫は野良猫★
「………生まれ変わったら‥」
僕の小さな希望…
「また…玖音に逢えるかな‥」
僕は淡い希望を胸に囁いた…
「少しでも…来世の為に‥記憶を残しておこう」
僕は瞬間的に視界に捕らえた一カ所に近づいた。
そこは真っ黒な猫と、真っ白な猫が描かれている場所。
「きっとここなら見つけられる‥」
僕は持ってきていた黒マジックで書く。
『龍雅 浬音。黒猫の副総長。僕は女で双子のお兄ちゃんがいる。名前は玖音』
今の僕は寂しさ半分‥希望が半分‥
『僕はここで死ぬ。僕には願いがある……それは‥』
たとえ…
叶わない願いだとしても
『生まれ変わったら玖音に逢うこと。来世で僕は僕のことを忘れているかも知れない‥』
無理な事だとしても…
ここに‥来れたら
『だけど…ここに来れたときは‥‥玖音に逢いに行こう。絶対だよ、未来の僕。浬音より』
僕は息をはいた。