黒猫は野良猫★
「ケンカはやめよーね。時間は沢山あるけど、ケンカしてる暇はないよ」
だいクンはさっきと同じ人間だとは思えないほど、真面目な顔をしていた。
僕と玖音は顔を見合わせ、軽くキスをした。
「「仲直りした」」
「…相変わらず、仲いいね」
「「当たり前」」
僕らは仲直りするとき、必ずキスをする。
触れるだけのキス。
どんなにケンカしても、必ず仲直りするのが決まり。
くだらない意地は張らない。
「そろそろ教えてあげなよ、玖音。僕が困る」
「大悟には関係ないだろ」
「関係あるよ。ここは不良校だ。何が起こるか分からないから、浬音にも注意していてもらわないと困る」
だいクンの言葉に、玖音は小さく溜め息をついた。