黒猫は野良猫★
僕は劍冴を見つめた。
劍冴はただジッと‥
僕を見ていた。
急かすこともなく、僕の答えを待つ。
「死ぬよ。僕が死ぬことで、その人が助かるのなら…」
玖音を守れるのなら…
「僕は死ぬ。‥守りたいから」
僕の言葉に劍冴はまた、小さく笑った。
そして何度も……
頷いていた。
「俺もだよ」
「…ごめんね」
「気にすんな。俺は、守りたいから‥死ぬんだ」
劍冴は被害者…
僕らのせいで……死ぬ。
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