黒猫は野良猫★



「……………死ぬの…怖い?」



僕は静かに劍冴に聞いた。



劍冴は首を横に振り‥暗い瞳で笑った。




「怖くない。俺は…大切な人を、守りたいから」

「‥劍冴」

「…そんな顔すんなよ」




劍冴はそう言うと


両手を広げた。






「俺を殺せ………浬音」



劍冴は笑うことなく、真っ直ぐに僕をみつめる。



揺らぐことのない劍冴の瞳は、とても怖いくらいに‥

『今』という時を捕らえていた。
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