黒猫は野良猫★
2年Z組
「俺が呼んだらお前ら入って来いよ」
僕らにそれだけ言うと浪ちゃんは教室に入っていった。
浪ちゃんはドアを開けたまま、大きな声で叫んだ。
「生きてるかー!!!」
『生きてるー!!!』
「今日は転校生が来たぞー!!!」
『マジかー!!!!女の子いる!!!??』
「いるわけねーだろーっ!!!男子校だぞー!!!!」
『だよねーっ!!!!』
浪ちゃんとクラスの男の子達の叫び声と、明るく楽しい会話が広がっていった。
話に一区切りがつくと、浪ちゃんはチラッと僕らの方を見た。
「んじゃ呼ぶぞー!!!お前らー入ってこーい!」
僕らは浪ちゃんに呼ばれて教室に入った。
‥教室、意外に広い
僕が教室全体を見回していると、後ろから軽く頭を叩かれた。
「浬音。キョロキョロすんな」
「ごめん、玖音」
僕の頭を叩いたのは玖音だった。