黒猫は野良猫★
「玖音くんと浬音くんに用意されている部屋は、とてもいい部屋なんですよ」
「へぇ‥」
「理事長はアホですからね、必要な物があったら頼むといいですよ」
優しそうな若い人は、ニコニコしながら言う。
「……アンタさ」
いきなり玖音が口を開いた。
「はい?」
「‥翆羽(スイウ)のメンバー?」
玖音はいきなり、どこかで名前だけは聞いたことがある族の名前を出した。
「いきなりですね?どうしてですか?」
優しそうな若い人はニコッと笑った。
「アンタの顔、見たことあるから」
「ふふっ。そうですか。まぁ‥別に困ることはありませんからね」