黒猫は野良猫★
着替え終わり、玖音と共にご飯を食べに行った。
「来たわね」
「5分だっただろ?」
「えぇ。ピッタリ」
母さんはクスクス笑いながら、僕と玖音の前にご飯を並べた。
「…父さんは仕事?」
「えぇ‥裏の仕事が残っているみたい」
「俺もいつかは手伝わないとな‥」
「……まだ早いわ。ねぇ‥浬音」
母さんは僕の方を悲しそうにみた。
「うん……まだ、早いと思う。自由な時間を、大切にしたほうがいいよ玖音」
「いずれ‥そういう時が来るわ。それまで待ちなさい」
母さんは少し笑うと、ご飯を食べ始めた。
玖音は意味が分からないみたいで、眉間にしわを寄せていた。