黒猫は野良猫★
そう……焦る必要はない
玖音には自由に生きてほしい
いつかあの日が来る。
その時まで……玖音には、自由でいてほしい。
玖音は僕の宝物だから。
「2人とも、食べたらお風呂に入ってらっしゃい」
「あぁ」
「はい」
僕らは立ち上がり、着替えを取りに一度部屋に戻った。
「玖音」
「あ?」
「高校って楽しい?」
「‥普通」
「…そっか」
僕らは着替えを持ち、お風呂場に向かった。
僕らはいつも2人でお風呂に入る。
兄離れ出来ない僕は、いつも玖音が入るときに入る。
「浬音。風邪引くなよ」
「うん」
玖音にとってもこれが当たり前の光景。
嫌がりもしないし、拒否もしない。
…やっぱり玖音は優しい
僕はそんな事を思いながら、玖音とお風呂に入った。