それでも君を。
プロローグ
17歳の冬休み直前、
私は1年付き合っていた
彼氏にフラれた。
こんなことになるなら
最初から好きになんて
ならなかったのに。
心からそう思った。
それでも、
あんなにも最低な男を
こんなにも最低だとは
思えないのは
やっぱり彼を心から
愛してしまっていたから。
矛盾してる私の心は
ズタズタだった。
この町に
今年3度目の雪が降った、
とても寒い日のことだった。