SWING
変わらないはずの日々
―――……ピリリリリリリリ
遠くで鳴っていた電子音がどんどん近くなり、靄がかっていた頭が澄んでくる。
瞼を開けると見慣れた天井が目に入ってきた。
片手で目覚ましを止める。
ベットから降りて、固まった体をほぐすように伸びをする。
カーテンの隙間から柔らかな太陽の光が射し込み、部屋を包んでいた。
クローゼットから制服を取り出す。
ここら辺にある学校の中では可愛い制服で、結構気に入っている。
深い赤色のチェックのスカートに同じ色のネクタイ。
この制服がどうしても着たくて必死に勉強したをよく思い出す。
チュンチュンチュン……―――
どこかで雀が鳴いている。
いつもと変わらない朝。
いつもと変わらない1日が始まった。