ちょっとだけ帰ってきた『天空宮市へようこそ!』
「勝負ねぇ…」

手にした薔薇をモチーフにした杖。

その先端をコツンと石畳の地面に当てて、私は困惑した表情を浮かべる。

「いいんですけど…」

「何か問題でも?」

問いかけてくる覆面男に。

「ええ…」

私が頷いた瞬間。

「!!」

ギョッとする覆面男。

私の背後の空間に、淡いピンクの光を帯びた複雑な魔方陣が浮かび上がる。

その魔方陣の中から、切っ先も鋭い五本の短剣が突如として顕現した!

「私強いですよ?」

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