夢へ走れ!! ~小さな夢の向こうには~【完】
あたしの声が、教室中に響く。
多分、隣のクラスの悠大達にも聞こえてるんだろうな~、と呑気な頭で考えちゃったりしてるあたし。
「遥、煩いッ!頑張ったのはわかるけど、ちょっと静かにしなさいっ」
そう竹井先生に怒られるあたしの手元には、“70点”と書かれた英語のテスト。
“70点”…“70点”だよッ?!
喜ばずにはいられないでしょっっ!!
初めてこんな点数取ったしッ!
あたしって、天才だったんだねぇ…
初めて自分のいいところを見つけた気分♪
あ、バスケバカ、ってのもあたしのいいところだけど~!
…その日。
ゆりあ達に呆れた視線を送られながらも。
あたしは、ずっと上機嫌でありましたとさ。