あの頃の想い
男子が時計を見て慌てて立ち上がった。

「俺、バイトがあるんで帰ります!」

そう言うと走って出て行ってしまった。
二人きりになった図書室に時計の針の音が響く。
二人とも黙ったまま。
静かな時間が流れる。
先に沈黙を破ったのは先生。

「ここじゃなんだし社会科準備室行くか。」

先生が立ち上がる。
それに続いて私も立ち上がり先生について行った。
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