あの頃の想い
社会科準備室に入ると私はその辺にある椅子に座った。
先生も自分の椅子に座る。

「どうして私なんかを推薦したんですか??」

私は疑問に思っていたことをぶつけた。
だって私とほのかとさほの三人は問題児。関わってくる先生なんてほとんどいない。
そんな私を推薦するなんてどう考えたっておかしいもん。

「自分は問題児だから推薦されるなんてありえないって思ってるでしょ??」

先生は私が思ってることを言い当てた。
少しびっくりしたが平静を装う。

「えぇ、そうですよ。」

「君たち三人は確かに問題児だ。矢野さんが三人の頭脳になって二人を動かしてる。だから矢野さんが動けなくなれば後の二人は機能できなくなるかと思って。」

先生は冗談半分といった感じで話している。

「半分当たりで半分はずれ。確かに私がほのかやさほの代わりに色々考えるけどあの二人は私がいなくてもやれますよ」

自分で言ってて少し傷つく。
私がいなくてもあの二人は十分楽しそう。
そんなことを時々感じていたから。

「それに…委員長を矢野さんがしてくれれば一緒に……」
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