あの頃の想い
私はなんて言えばいいのかわからなかった。
どれから聞けばいいのかがわからない。

「北神さんって子かわいいですよね。私のクラスの男子も騒いでました。」

私は話をそらした。

「あぁ〜まぁな。でも俺は矢野さんの方がかわいいと思うよ??」

サラッとそんなことを言う。
私の心臓はおかしくなったように激しく動いていた。
顔がどんどん熱くなる。

「でっ、でもあの子陸上やってるから足とかきれいだし、細いし…」

私はしどろもどろにそんなことを言っていた。
先生はそんな私を笑っていた。
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