向日葵の手紙



未夜が爪を噛んだ。



――小さい頃からの癖。



何かを考えたり企んだりしてる時、未夜は左手の親指の爪を噛む。



「それも、嘘なのか?」


「…?」


「未夜、左の親指の爪噛んでる」


「えっ!?」



未夜が左手の親指の爪を見つめた。


俺が見ても分かる。


その爪だけほかの爪より短い。
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