向日葵の手紙
あたし、何で日向のことばかり。
…恋がこんなに辛いなんて今知ったことじゃない。
優が死んでしまった時に知ったはずなのに。
それなのに。
こんなに切ない。
苦しい、辛い。
なんでまた人を好きになったのだろうか。
…ほらまた。
またこんなにも涙が溢れる。
「日向の馬鹿…」
―…違う。
「未夜の馬鹿っ…」
―…違う、違う。
「―…あたしの馬鹿…っ!!」
ああ。
心に穴があいたみたい。
何で本当に、こんな苦しいんだろうな。
日向と未夜が抱き合っていたあの光景だけが頭を支配する。
日向の笑顔を、ごっそり奪われたような感覚。
…あたしは心の行き場を失う。
誰か助けて。
…心の穴を埋めてよ。