向日葵の手紙
だんだんとみんなが集まり始める。
杏里も教室に入り、いつもの4人がそろう。
テストだから、参考書を持って問題を出し合う生徒がほとんど。
「葵ーなんか問題だして!頼む!!」
杏里があたしに頭を下げた。
「あはっ、いいよ~!何の教科?」
「理科で!!」
今回のテストは1・2年の総復習が範囲。
「じゃあ、硫化鉄の化合比」
「うんとねー4:7:11?」
「おっけい!じゃあ次は、火山岩の代表例」
「安山、流紋、玄武?」
「正解!じゃあたんぱく質を分解する消化液3つ」
「胃液、すい液、腸液」
「基礎は全然余裕じゃんかー」
杏里はマジで夏頑張ったみたいだ。
苦手だったはずの理科が、こんなに解けるようになっていた。
「やばい、里沙全然わかんない」
「「「これからだって!!!」」」
…3人の声が重なった。