向日葵の手紙


***


「葵、もしかして具合悪…」
「あたし水飲んでくる」

俺の言葉を遮って教室を出ていった葵。


今日の葵は変だ。

絶対明らかに変だ。


朝、俺は昨日より10分早く葵んちのチャイムを押した。

なのに葵はもういなかった。

さっきもいきなり目そらした。


…それに。

葵の目は赤くて、クマもうっすらできていた。

テスト勉強で寝不足なのか。

それとも何かあったのか。


……わからない。

分かるわけないんだ。

俺は葵の事を何も分かってない。
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