向日葵の手紙


葵の恋人になりたいって。


…俺、馬鹿だ。



***



どうやってテストを受けていたんだろうか。


気づいたらガヤガヤと騒がしい教室の中にいて。


後ろから誰かに飛びつかれた。



「あーおいっ!帰るよ」


「……ま…み…」


「えっ葵…泣いてるの…?」


「…ちがう、目にゴミが入っちゃって」


「嘘だ!ねぇ、何かあった」


「違う!!誰も悪くない!!」





あたしは気づいたら走り出していた。
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