向日葵の手紙
そしてまた勉強を始めた。
***
――俺の目の前に座る女子生徒。
おそらく中3。
今願書みたいなやつに"芦崎高校"って書いた。
この子、俺らの高校行きたいんだ。
彼女の学力が気になり、自分の勉強を進めるふりをしながら様子を伺っていた。
(―…!)
かなりのスピードで問題をこなしていく彼女。
しかも全部合っている。
彼女が赤ペンでシュッと円を書いていく音が心地好かった。
(…英語をやっているのか)
芦高は英語に力を入れているから、入試当日の採点は英語は150点だった。
この子、受かるだろうな。
なぜかそう思った。