I LOVE YOUが聴きたくて
「十年を迎えたんだね、このお店も」

「うん」

魅麗は、噛みしめるように、お店を見渡した。

長い息吹を感じる。

飾られた宇宙の絵は、色褪せないように、丁寧に、立派な額縁に入れられて、飾られてあった。

「魅麗さん、おめでとう」

綾は、清々しい笑顔で、心から伝えた。

「ありがとう」

「十年過ぎたら立派だって言うものね」

「そう、だね」


魅麗は、歓喜あまって、涙ぐんだ。


そんな魅麗を見て、綾も、涙ぐんだのだった。

怜(ユウ)は、淡々としている。

学校から帰宅したので、制服を着替えるために、自分の部屋へと行った。
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