I LOVE YOUが聴きたくて
車は、会場の側までやってきた。

会場は、もう既に、沢山の人がいた。

駐車場も、多くの車で埋めつくされ、外からでも、人の多さが伺い知れた。

怜樹の、ファンの多さを知る。

魅麗は、漸く車を停めると、車を降りて、怜(ユウ)と一緒に、会場へと歩いて行った。


「あ…」

さっきは入口には見えたのに、怜樹の姿が見えたので、魅麗は、足が止まった。

少し、躊躇する。

怜樹の方から手紙を貰ったとはいえ、十年前、荒れていた怜樹に、もう会わないと告げたまま、そのまま別れたきりだったので、怜樹と会うのは、その日以来だったので、魅麗は、躊躇した。

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