I LOVE YOUが聴きたくて
「行こう」

怜(ユウ)は、魅麗に明るく言う。

明るい表情の怜(ユウ)を見て、魅麗は、慰められた気がした。


「うん」

魅麗は、返事をすると、怜(ユウ)と歩みを進めた。



個展会場の入口へと辿り着く。

沢山の人が見に来ていて、順番にチケットを見せて、中へと入っていた。

魅麗と怜(ユウ)も、列に並ぶ。

怜樹が、魅麗と怜(ユウ)に気がついて、二人の方を見た。

魅麗と怜(ユウ)も、怜樹を見ている。

怜樹は、真剣な眼差しで、そっと微笑んだ。
そして、小さく会釈をしたのがわかった。


チケットを渡す番がきた。
受付のお姉さんにチケットを渡す。

『ようこそ、いらっしゃいませ。どうぞ、中へとお進み下さいませ。ごゆっくり、どうぞ』

受付の言葉に促されて、魅麗と怜(ユウ)は、中へと入っていった。
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