I LOVE YOUが聴きたくて
会場は、とても広く、スペースごとに、区切られていた。


会場を入って、まず、『水の間』と書かれた入口があった。


人の流れにそって、中へと入った。

水の流れる音がしていた。

広いスペースに、幾つもの絵画が飾られてある。

魅麗と怜(ユウ)は、歩みを進めて、怜樹の描いた絵を、拝見していった。

水の間と書かれたそのスペースには、海、川、湖、オワシス…といった、水に関係した絵が、飾られてあった。

海ひとつとっても、様々であった。


穏やかな海、静かな海、荒波の海、大漁旗…。

朝の海、昼の海、夜の海…。

朝日の登る海、夕日の沈む海、水平線から星の瞬く夜の海、月夜の海…。

春の海、夏の海、秋の海、冬の海…


川もそう。

春の小川、夏のせせらぎ、秋の夕川、冬の雪水…。

ゆっくりと流れる川、川魚の生きるせせらぎ、山と滝…。

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