I LOVE YOUが聴きたくて
【次々、驚かされたなぁ】
綾は、ひとり呟く。

「ん?あれ?…、また明日?」

綾は、聞き流していた修の言葉を思い出して、目が点になった。

【『じゃあ、また明日』とか言うんだぁ…?…話かけてきただけでもびっくりしたというのに。…。今日は、変な日だ】

綾は、さっきの修の行動の全部を、とても不可解におもいながら、不思議に思わされるばかりだった。

「考えてもわからないや。早く魅麗さんのトコに行こう」

綾は、すぐに頭を切り替えて、学校を後にした。



午後三時半過ぎ。

~ カラン カラン ~
「こんにちわ~」

綾は、お店マッシュルームの扉を開けた。

シ~ン……

「あれ?」

綾は、お店の中に入る。
「魅麗さ~ん」
呼んでみたのだが、返事がない。
綾は、心配になってきて、お店の中を見渡した。
お店の奥から、音や声が聞こえくる。見ると、テレビがついていた。テレビがついたまま、誰もいない。

「テレビをつけたまま、どこかへ行っちゃったのかなぁ。ユウくんのお迎えに行ったのかなぁ…それにしても、無用心だなぁ」

【お客さんが来たら変に思うだろうし、泥棒が入ったらどうするのよ。魅麗さんらしくない】

綾は、不思議に思いながら、一度お店を出た。
そして、階段を降りてみる。ふと、車庫に目をやった。
「あれ?車がある。ということは、歩いて近くまで行ってるのかなぁ」
綾は、外で待ってみた。
しかし、十分くらい待ってみたが、魅麗の気配はない。

「おかしいなぁ…」

綾は、もう帰ろうかなと思ったのだが、やはり気になって、再び、お店へと行ってみた。

そして、また、お店のドアを開けて、呼んでみる。

「魅麗さーん、いるのー?」

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