I LOVE YOUが聴きたくて
以前と違う魅麗の様子に、怜樹は、ふと気付く。

【あれから年月が経ったから、もう昔とは違うのか……】


「結婚したの?」


「え!?」

怜樹の思いもよらない質問に、魅麗は、怜(ユウ)を見たのかと焦る。

「いや……、誘ったら乗り気じゃなかったから、彼氏か、もしくは旦那さんがいるからかなって思って」

理由を聞いて、魅麗は、内心、胸を撫でおろす。

「ううん。してないわ」

「彼氏は?」

「いないわ」

魅麗は、笑った。

「そっか」

怜樹は、じゃあ何でだろうと思いながらも、あえてもう、質問はしなかった。

離れていた年月が、そうさせたのだろうと思いながら、怜樹は、心配することを止めた。

魅麗は、心の中で思う。

【新しい恋なんかしてないわ。怜(ユウ)と過ごす中で、貴方を忘れない人生ですもの。恋をしたままの人生ですもの】

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