本当のきもち。
この人もそんなこと考えるのか…

なんだか以外だった

「って何語ってんだろゴメンな」

「…別に」

私はまたそっけなく答えた

それから言葉をかわすことはなくただ空を見上げていた

でもいつも一人だった私にとっては

横にいるこの南彼方という存在は異様に気になった

告白された時は何にも思わなかった

ただ興味本位で告白してきただけだと思って無視した

だけど違うかもしれない

不思議とそう思った

なぜならあの切なげな顔になにか隠されてる気がした

そしてそれは私に似ているような気もした

けどそれはきっと私の考えすぎにすぎない

しょせんこの男だって普通の人間だ

人をまんまと裏切り

自分勝手に生きていく

人間という名のクズだ

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