本当のきもち。
「………………」

私は無言で電話に近づき留守電ボタンを押した

「新着メッセージはありません…」

シーンとして部屋に誰か分からない声がひびく

またなにやってんだ私

期待なんてしちゃいけない

そんなの子供の時に捨てたのに

そうよ信じられるのは私だけ

所詮人間なんてすぐ裏切る生命体なんだから…

そして私は窓から見える月光に当たり

さっきの惨めな笑いではなく

私自身を取り戻したように

ふっ…と笑った
< 14 / 208 >

この作品をシェア

pagetop