Star☆Hunt〜*スター・ハント+゚・*〜
「…ヒコガワくんは何をしてるの」
「…関係ねぇ。」
何それ。ほんとに自分のこと言わないね。

ってゆうか。
「…あたし、あんまし帰りたくない…」
「は?」

…死ぬ、って言われたら怖いけど。
ヒコガワはもう危なくないみたいなこと言ったし。

「…なんか…あたし、家に帰りづらくなっちゃった。」

−会うこともなく死んじゃったお父さん。

頭では分かってる。
あたしが傷つかないように、パパとママは優しく現実から守ってくれたんだ。

なのに、どこかに、パパとママが、お父さんを殺したみたいに思ってしまってるあたしがいる。

…思考がまとまんない。

「お前みたいなお嬢さんがさ、うちに帰りたくない理由なんてあるか?」
「あるよ。」

言い切れた。

−てゆうかお嬢さんてなによ。

「あたしのパパとママはお父さんとお母さんじゃなくて、こないだまであったこともなかったお父さんがいつの間にか死んでたんだって。…だから。」

…何しゃべってるんだろう。こんなこと、さっき初めてしゃべった同級生に言うことじゃないのに。

だけど、ヒコガワの反応は実に冷たいものだった。

「ふーん」
「…ふーんってなに。」

ヒコガワは青い瞳で冷たく笑った。

「別に珍しかねぇだろそんな話。やっすい魂だな。俺から同情は買えないよ。」



−タマシイ、ってなによ。
< 20 / 34 >

この作品をシェア

pagetop