Star☆Hunt〜*スター・ハント+゚・*〜
「そいつは、カゲにいけばどんな願いも叶う、って言いふらしたんだ。」

「………どんな、願いも。」



−カゲには、人の願いを叶えてくれる所があるのだという。

願いはなんでもいい。
…富、名声、欲しいものは全て手に入る。

死者をよみがえらせることもできる。

来世での幸せなんてものまで叶うのだ、と。

…どうにかすると、不老不死まで手に入るとか。


「そんな都合いい話って……」

「当たり前だ。あるわけない。…けど、あながち嘘じゃなかったんだよ。」


−対価が必要だった。
願いを叶えてくれる場所、というのは本当にカゲにある。

だが、願う者は対価を差し出すことになっていた。


「そりゃそうだろ。タダほど高いモノはないっていうくらいだからな。…しかも、その対価を差し出したときに初めて、やっと願いが叶うんだ。食い逃げはナシ。」


…願いを叶えてくれる、というのは、ある強大なチカラを持った人物だった。

魔力で成り立ったカゲにおいても、特別大きなチカラを持つ者。

いつしか皆はオウと呼んだ。

−オウは、願いを持つ者が現れると、その願いに見合うだけの対価を集めさせる。

課せられた対価を集めたら、オウが願いを叶えるというものらしい。


「…、集める…って一体何を」

「物を買うとき金がいるだろ?そんなものだ。…願う者が稼がなきゃいけねぇのは金じゃない。」



それは、星だった。



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