Star☆Hunt〜*スター・ハント+゚・*〜
−ミチルの靴がある。
もう帰っているようだ。
歩いて行った方向そのままの靴を見て、ミチルのママ・早季子さんは笑った。
ちゃんとそろえなさいって言ってるのに。
細身のローファーをドアの方に向けてそろえてから、サキコさんはふと、たった一本落ちたミチルの髪の毛を見つけた。
……そして、胸がいたくなった。
長くて柔らかくて、ツヤの少ないドライなダークブラウン。ゆるやかにウェーブを描いて、玄関タイルに丸まったミチルの一部。
硬くてストレートな自分の髪に触れた。
…似てない親子、っていうのは世界中どこでもいる。
だけど…
ミチルは、パパともママとも違いすぎる。
昨夜、パパと話したことを思い出した。
ミチルは、珍しく10時にはテレビを消した。それから、さっさと部屋に上がってしまった。
だから…
だから、パパとミチルの話をすることになってしまったのだ。
…自分の手でドアの方に向けたのに、サキコさんはミチルの靴をまた元の脱ぎっぱなしに戻してしまった。
そうせずにはいられなかった。
ミチルが、いなくなってしまう感じがしたから。このドアを出て、そのまま。
もう帰っているようだ。
歩いて行った方向そのままの靴を見て、ミチルのママ・早季子さんは笑った。
ちゃんとそろえなさいって言ってるのに。
細身のローファーをドアの方に向けてそろえてから、サキコさんはふと、たった一本落ちたミチルの髪の毛を見つけた。
……そして、胸がいたくなった。
長くて柔らかくて、ツヤの少ないドライなダークブラウン。ゆるやかにウェーブを描いて、玄関タイルに丸まったミチルの一部。
硬くてストレートな自分の髪に触れた。
…似てない親子、っていうのは世界中どこでもいる。
だけど…
ミチルは、パパともママとも違いすぎる。
昨夜、パパと話したことを思い出した。
ミチルは、珍しく10時にはテレビを消した。それから、さっさと部屋に上がってしまった。
だから…
だから、パパとミチルの話をすることになってしまったのだ。
…自分の手でドアの方に向けたのに、サキコさんはミチルの靴をまた元の脱ぎっぱなしに戻してしまった。
そうせずにはいられなかった。
ミチルが、いなくなってしまう感じがしたから。このドアを出て、そのまま。