君の声
「真斗(まさと)は本間にいい人やから、あんまあたしの話しないでね?」

あたしはあたしなりに気を使ったつもりだった。
でもそれはやっぱり、あたしの勝手な思い過ごしだったって事は、このあとの美香の言葉によって気づかされた。

「でも…藤田くん、川崎さんと付き合ったって聞いたんだけど…」

え…もう?
一緒心臓がドクンと弾んだけど、そのあとにあたしは冷静に考えた。

やっぱりあたしは、真斗にとって彼女でもなんでもなかったんだ...
元々、川崎さんの事が好きだったんだ。
あんなに可愛いし、仲いいんだもん、あたしなんか勝てないよ。
あたしからフったのに、引きずってるのはあたしの方だったんだね…

「なぁ海音、また新しい恋したら?」
「嫌や。どうせ楽しい恋できひんもん。あたしは歌に生きるわ!!((笑」
「ハハハ((笑それがいいかもな~((笑」

そう、あたしは軽音部のボーカルに入ってて、結構期待されてたり☆((笑

だから、恋なんかにうつつを抜かしてなんかいられないの。
あたしには、今しなくちゃいけない事があるんだから。

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