新撰組恋絵巻(完)
「確かにその様子だと本当に記憶は失ってねぇみたいだな」
「質問に答えて下さいよ」
「あいつがどこに行ったか…そんなの俺が知るはずねぇだろ」
「チッ。相変わらず使えない人だな」
「あ?なんか言ったか?」
「いいえ~。何でもありません」
「ったく、お前は…」
「もういいです。僕一人でも探しに行きますから」
「止めはしねぇ。だが、せめて明日になったらにしろ。今日はもう夜も遅い」
「はぁい」
明日になったら心当たりのある場所を探してみよう。
絶対連れ戻してみせる。