新撰組恋絵巻(完)




沖田さん、その台詞…笑顔で言うことじゃないです。







さっきも思ったけど、沖田さんって意外に腹黒…?








「悪かったな。息が詰まるような人間で」







すると、いきなり土方さんが現れた。






もちろん今の会話も全部筒抜けだったに違いない。








「……土方さんって地獄耳ですよね。陰険っていうか執念深いっていうか」






「てめぇは俺を貶すことしかできねぇのか」







でも何だかんだ言って二人とも仲が良いのだろう。少なくとも私はそう感じていた。








――そしてその日の夕飯の席、私のことを他の幹部の方達に紹介することとなった。








「今日からお世話になります。西崎神楽です」







私が自己紹介をすると、一番背の高い男の人が感心したように呟いた。







……ええと、確かこの人は原田左之助さんだったかな。









「へぇ、新入り隊士か。うちに入隊を希望するたぁ珍しい奴もいるもんだな」






< 24 / 145 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop